【EN SCENE no7】
Le Journal de L’Opéra National de Paris

「ロメオとジュリエット」に関する記事
2011年2月
Q:インタビュアー
M:マチュー・ガニオ
P:レティシア・ピュジョル


最も有名な愛の歴史の一つが、ダンスによって語られ、プロコフィエフの音楽によって展開され、そしてエトワール、レティシア・ピュジョルとマチュー・ガニオによって組まれる。彼らを結びつける困難の先には、情感溢れる作品を演じ分かち合う幸せがある。

Q:ロメオとジュリエットはあなたに何を思い起こさせますか?
M:これは、とても長い間踊ることを夢見ていた演目です。私は舞台で強い感情を味わい 観客に伝えることが好きです。そして、この舞台において強く瞬間を生きるのです。私は高度な技術を要求され、今日心づもりもできているこの役を早く演じたいです。
P:これは強烈な役柄で、感動にあふれた歴史です。私には印象深い思い出が沢山あります。例えば、ジュリエットがキャピュレット家のベッドに座っていてオーケストラのうなり音の最後のシーン、全てが素晴らしく音楽に魅了されます。
  初めからドラマがあり、悲劇的結末を予測させます。しかしまた、この若いカップルの無邪気さ、時に子供っぽくもあり、そして成熟した沢山の場面もあります。

Q:其々の役柄をどのように受け止めていますか?
P:ジュリエットは、自分の望むものを知っていて一途で決然としています。
  彼女には渇望と立ち向かう願望があります。この若い仮面を被った男に恋をし、両親の反対を押し切り結婚し、諦めるよりむしろ前進しようとします。
  このような演目においては、ダンサーであるのと同様コメディアンの要素も取り入れ、人物に息を吹き込むため、自分の経験を活かし想像力を働かせなければなりません。
M:ロメオは、とても無邪気でおっとりしていて、繊細でもあります。 彼は、苦しい瞬間も幸せな瞬間も強烈に生きています。二人は日々を生き、強く愛し合い、強く苦しみ、その若さと瑞々しさが彼らの愛の美しさとなっています。

Q:どのような準備をしていますか?
P:私は、何回もこの役に定評のあるモニク・ルディエール、エリザベット・モーランの踊りを見ました。初めてこの役を踊ったのは、モーランのさよなら公演の時でした。彼女の後に踊るのはとても感動的でした。私はまた、映画のロメオとジュリエット(バズ・ラーマン)をディカプリオとクレール・ダインで見て、より現代的な筋書きの中で捉えなおすのに役立ちました。
M:これは、技術と忍耐が要求される役です。感情を溢れさせ洗練させる前に、振付をマスターしなければなりません。私は、ピュジョルとペッシュ、モーラン、ル・リッシュ、ルグリなど多くのダンサー達を見てインスパイアされました。

Q:パートナーの重要性についてはいかがですか?
M:彼女は極めて重要です!二人の出会いを信じて、パートナーとの共通点を持つことが大切です。ハードな踊りのためには、信頼し合って、同じリズムで進んでいかなければなりません。レティシアとは、同じ仕事、舞台と共通の仕事で支え分かち合います。 「白鳥」は、彼女にとって役を把握することが必要でしたが、ロメオでは逆です。一人が踊った演目については、相手の気にかかる点をより早く気づくことができます。
P:マチューは素晴らしいパートナーで、技術的、芸術的にもロメオを完璧に演じており、若く上品、美しい男性で、少し夢想家でもあります。マチューと私は人間的に近く、一緒に作り上げるために、お互いの話をよく聞くことが必要不可欠です。

Q:観客にどんなことを伝えたいですか?
P:私はソワレの雰囲気が好きです。人々がやってきて、みな一緒にこの歴史を生きるのです。この作品は多くのダンサー達を結びつけ、其々がキャピュレット家とモンターギュ家に分かれて敵対し騒乱に加わります。
M:コールドバレエと作り上げる空間や交流が刺激的です。舞台で私達は全て物語に参加します。これは永遠の物語であり、私は観客にこの愛の情熱、血気、理性を超えた愛の強さを伝えたいです。


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Traduction par IKUKO
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